スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

二元論で理解しよう  ~創世記譚アエリアル・感想

『創世奇譚アエリアル』を応援しています!
7月エロゲ第1弾。あけべえそふとすりぃさんの新作である
『創世記譚アエリアル』1周目終わりました
ってことで、感想っぽいもの書いてみます

まず私個人の端的な印象を言えば、
非常に面白い作品だが好きじゃない
といったところでしょうか

それは偏に、シナリオライターの価値観・人間観が
前面に強烈に繰り返し「斯く在るべし」と語られる点にあり
しかし同時に、戦闘機モノ・ロボットモノの燃えゲーとして、
これでもか、とばかりに詰め込まれた燃えと感動とお約束への
満足感にあります
ネタバレにもなるので詳しい話は後述しますが
読み手を選ぶ作品であることに間違いは無いと思います

気になる方は、とにかく体験版をやってみることを推奨です
推奨というよりは必須かもしれません
「美少女ロボット・スカイアクションノベル」という
ジャンルに釣られて絵買いしただけ、とか
面白いって聞いたからとりあえず買ってみた、とか
安易に買うと後悔します。恐らくは高確率で。
圧倒的な面白さも、確かにあるんですけどね


※※※以下詳細。ネタバレありますのでご注意を※※※
 
   



プレイ時間は17時間
全8章あり、1章につきおよそ2時間
最終章のみちょっと長めで3時間ほどです
体験版部分やセリフ・説明は斜め読みなので
じっくり腰を据えて読むともっとかかると思います

攻略ヒロインは3+1人
2章の選択肢によって、美咲未来・柏木りさ・工藤涼子の
それぞれに分岐するものの、枝葉の展開が変わるだけで
(主に4章とHシーン、エピローグ)
全体で見れば大きな一本道のシナリオになっています
3人を攻略すると、星海凪のifルートが見れるらしいですが
私はまだそこまでやってません
あ、ちなみに攻略はすべて主人公の東郷シン視点です
周回が面倒な方はフローチャートの利用を
選択肢のチャートに飛ぶ→攻略したいヒロインの選択肢へ→
そのチャートを埋める→次の分岐まで飛ぶ
で回収できるみたいです

サブだと鹿島早紀、ケイトがシュウとのHシーンがありますが
これは体験版でも見れるやつのみ
アンバー・リリエンソールはシンとのシーンがありますが
こっちはこっちでちょっとアレな人向け
つーかエロシーンはなんていうかアレなのばっかです
妄想オチとか妄想オチとか妄想オチとかな!

どうせならSPOOKに攫われて苗床とか産卵とか
ひぎぃでらめぇな凌辱エロでも普通に入れりゃよかったのに…
とか思ったけど、どう考えてもそっちのが普通じゃないな、と
気付くまで若干の時間を要するあたりもうダメかもしらん
……そういうシーンはあるけどな!相手が主人公だけど!


まぁそんな萌えとかエロとかあって無いようなもの
話はこのへんにしておきましょう。そういう作品じゃなかった。
どうしても萌えが欲しい方はアリーリズでもprprしてな!

では何の話をするか、というと
前置きでもちょびっと触れた、人を選ぶ云々について。
ライターの価値観が前面に出てることは既に話しました
それは二元論・二項対立の形でほぼ全て語られます
 大人と子ども
 与える者と求めるだけの者
 理性ある人間と本能のみの獣(あるいはSPOOK)
 狼と豚etc
前者に属するのは善であり、後者は悪
全てを白と黒に分け、容赦なく黒を切って捨てていきます
逆に白は賛美され祝福され称賛されます

分かり易い例が「マグワイア教官」でしょうか
マグワイアは6章で、クーデターに与し、黒の側の人間として
描かれます。彼自身は「立派な大人」で白の側の人間ですが
黒の側である以上、その理屈は、語る言葉は空しく、
白の側でありながら子どものままの未来や尾身に論破され
否定され、そして退場させられます
しかしマグワイアは後に恩赦を与えられ、8章では
今度は人間側、白の側として戦うことになります
そして6章での雑魚扱いが嘘のような英雄っぷりを発揮し
「格好いい大人」として空に散っていきます

一事が万事この調子です
大人ならば、与える者ならば、白の側であれば
その理屈は必ず正しく、華々しい活躍が約束されており
求めるだけの(精神的に)未熟な子どもは、黒であり
どんなに論理的でも「黒の論理だから正しくない」と
否定され打倒されるのみなのです
常識とか論理ではなく「大人か子どもか」が
絶対の価値基準として終始一貫しています
それを語るのは理想の大人であるシュウでありケイトであり
時に名もなきモブであり、誰も彼もが同じ言葉で
同じ理屈で肯定し、あるいは否定します
(正直な話、これをもし現実でやられたら
(宗教じみていて気持ち悪い、ってレベルです

この価値観に賛同・共感できる人、そうではないが許容できる人
そういう人でないと恐らく楽しめないと思います
ちなみに自分は後者
個人的には二元論って反吐が出るほど嫌いでして、
白でもなく黒でもない、もしかしたら灰色でもない曖昧な境界に、
中庸に価値を見出したいと考えるのが私なんですが、
二元論は分かり易いのと採用している人が多いので
仕方なく許容することにしています。
余談ですが、嫌いだから認めない、とすると
それは自分の嫌いな二元論そのものになってしまうので、
だからこそ敢えて認めている面もあるわけですけどね

しかし、公式の「時代に嫌われた子どもたち」って
フレーズはなんだったんでしょうかね
まぁまず悲劇的なイメージのある言葉です
「子どもの善性を否定され、大人になることを強制される」
そんなニュアンスで捉えるものだと思うのです
ところがこの作品では、前述したように子どもは悪なのです
大人になることは呪いではなく祝福なのです
大人の誰もがそれを羨ましいことだと口を揃えて言うのです
そして、この事こそが、
「私がこの作品をどうあっても好きになれない理由」です
作品の性質上仕方の無いことなのかもしれませんが
子どもであることの善性を全く描かずに、ただひたすら
大人への踏み台としてしか言われないこと
「子どもが子どもであることの素晴らしさ」を語る大人が
一人としていないこと
その異常さを時代のせいにして誰も顧みないこと
与えるべき大人が、子どもに対して、大人になることを
ただ求めるだけ、というその矛盾
これだけはどうしても許容することができませんでした

故に「好きじゃない」という最初の印象となるわけです

でも「面白い」
物語として見たならば本当に面白いのです

とはいっても、その面白さは燃えゲーのお約束的なもの
戦闘開始→敵有利→味方敗北寸前→アエリアルでどーん
という絶望から無双蹂躙大逆転へのカタルシスがメインです
もちろん、アエリアルを駆り、その圧倒的な力で
SPOOKを粉砕していく様はそれはそれで心躍るのですが
個人的にはその前段階、敗北必至の絶望的な戦況の中で
一矢報いる為に足掻く戦闘機乗りたちの姿の方が印象的でした
特にSluggerとかSluggerとかSluggerとかな!
何あの「ぼくのかんがえたさいこうのしにかた」は!
格好良すぎて思わず涙してしまったわけですが、
まさか立ち絵の無いモブキャラに泣かされる日が来ようとは…
あとは、最終決戦のTurkey小隊のシーン
どれもお約束で定番ですけどさ、あの魅せ方は反則ですよね
マグワイア参戦から、小隊を組んで戦っての
柏木弟妹を守るために土屋ががんばるとことか
コールサインを「ANGEL06」から「Turkey01」って言い直した
その心情とか考えるともう涙腺がやばい。まじでやばかった
土屋はいつかやってくれると思ってましたが
あそこまで魅せてくれるとは嬉しい誤算でした

主人公のような活躍するべくして活躍するキャラよりも
名も無き端役が奮い立ったその一瞬の輝きの方が
やはり私は好きなんだなぁ、と改めて実感した次第です


ちなみに、途中途中のトンデモSFについては
ノーコメントでいきたいと思います
あーいうのに細かいツッコミ入れるのは野暮ってものです
別にそれで思考停止するわけではないのですが
最低限の「それっぽさ」があればいいんじゃないかな
というのが私のスタンスなので。。
論文じゃないしね!ただのフィクションだからね!


まぁ大体こんな感じかな
なんだかんだ理屈つけてあーだこーだ言ったところで
結局のところは
「面白いけど、私は好きじゃない」
という最初の感想に帰結しちゃうわけでして。
それ以前に、こういうライターの主張が押し出された作品の
感想って、どうしても書くのが難しくなっちゃうんですよね
それに触れないわけにもいかず、
触れるにしても間違えるわけにはいかず、
あるいはそれらを読み切れない、書ききれない事によって
自身の力量不足が露呈してしまう
かといって迂闊な事を書かないようにすれば
月並みで無味乾燥な全く面白味のない感想になってしまうので
もうホント地雷原歩いている気分な現在です

とにかく、確信持って言えることは
「とても面白いけど体験版が合わないならやめておけ」
これだけです。ちなみに蛇足ですが、公式HPのキャラ紹介は
シンがシュウと比較されたくなくて訓練で本気出してないとか
未来が時代に嫌われて大人になることを強制されたとか
土屋が訓練で1位だから天狗になって周囲を見下しているとか
嘘ばっか…というほどでも無いけどいろいろおかしいので
鵜呑みにしない方がいいと思います
なんでそんなことになっているんでしょうかね?

最後に
シンへの好感度がさりげにかなり高いはずの
アンバーさんがデレた乙女になるシーンはどこですかっ!

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

radagast

Author:radagast
マイペースに行こうと思ってます
あとはなるべく作品のいいトコを
見るように心がけてます

感想記事のリストはこちら
→→もくじ

萌えでも燃えでもエロでも
だいたいなんでもやります
でもグロはかんべんな!
おもしろそうなものは
とりあえず買っちゃいます

<好きなジャンル>
・ファンタジー
・SF
・群像劇
・女装主人公
・触手
・黒髪ロングで長身のスレンダーで頭が良くて気怠げでちょっと病んでる感じのお姉さん

ツッコミ等あればよろしくです
感想の感想ください!
↓こっち↓でもお待ちしてます
ザ・インタビューズ
http://theinterviews.jp/radagast

※リンクフリーです。お気軽にどぞ

web拍手 by FC2

カテゴリ
最新記事
Widget
読書メーター
Radagastさんの読書メーター Radagastの最近読んだ本
検索フォーム
カウンター
月別アーカイブ
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。